竣工年月 2024.09
シンプルといっても、その表現は一つではない。
白を基調とすればシンプルというわけではないし、飾り気が全く必要ないということでもない。
さりげない形の変化や異素材のアクセントが加わってシンプルさが生まれることもある。
北欧家具や建築が好きな施主に提案したのは、凹凸のある外観やフォルムが印象に残る階段など、あえて建築的要素を盛り込んだデザイン。天井は白を基調としつつ、RCや板張りとした。床材には、白く塗装されたオークを使用。要素をつなげて考えれば、おのずと空間の表情が整う。
きっとそれもシンプルな空間の一種だ。
使い勝手のよい間取りもデザインの犠牲にしない。
造作テーブルを配したワークスペースには、背後にたっぷり収納できる書棚を設けて、雑多なモノをひとまとめにできるようにした。引き戸をしめて籠ることもできるし、戸を開けておけば、キッチンからも目が届く。
リビングと水回りの間に設けたファミリークローゼットも、忙しい日常を助けてくれる。
そして、子ども部屋の大きな窓。
陽光が注ぐ自室は居心地がいいが、外に広がる景色を見て思わず出かけたくなる、そんな冒険心もくすぐってくれるだろう。
滋賀・京都で建てる注文住宅