竣工年月 2024.12

光や風、そして目線。何かがすっと通りぬける場所を残しておくと、住まいにゆとりや楽しみをもたらすことがある。
家の構造材である柱や梁をあえて見せる“現し”のデザインをアクセントにして、梁と髙天井の間には壁をつくらずに空間を残す。
階段ホールの窓は伊吹山が見えるように大きく切り取ってある。
さらに、階段の向こう側、2階の手すりとなる腰壁は格子にしておけば、光を階下に柔らかく注いでくれる。通りすがりに2階から1階の様子をうかがうこともできるだろう。
その家族の気配は、なんとも安心感のある、あたたかなものだ。
そして施主の要望は、友人や知り合いが遊びに来てくれる誰にとっても居心地のいい家。
であればと、リビングと別に畳敷きの和の客間を用意した。
客間こそ、使い勝手がよくなければならない。まずは玄関から直接向かえる動線を確保。普段は子どもの遊び部屋にできるようにと位置はリビング隣に。そして家から独立しすぎないようにロールスクリーンでゆるく仕切った。
来客も家族の一員のように寛いで過ごせる。そんな客間がこの家の性格を表している。




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