竣工年月 2026.02

子どもが独立して夫婦二人で住む。
そう考えたとき、住まいに何を求めるだろう。
思い浮かぶのは、“今の”二人の好みのスタイル。もちろん、それも随所に忍ばせる。
そして“これまでの歩み”も感じられるようにしたい。
壁面にたっぷり確保した収納棚は、今まで大切にしてきた思い出を飾るスペース。アンティーク調の照明は、以前から家族の成長を照らしてきた宝物だ。それらが、白い壁に映える素焼きのタイルやヘムロックの板張りにした勾配天井と共に、一つの空間をつくる。
これこそが本当の意味で、“二人の今”を映す空間だ。
特に、窓から柔らかく光が入るリビングは工夫に満ちている。足の出し入れをしやすいように框を設計した掘りごたつ、天井と同じくヘムロックを使用し、角のアールにこだわったテレビボード、そして愛犬の歩きやすさを考慮して選んだココフロア。
一つひとつ、デザインと使い勝手を相談しながら、住まいはできあがる。
切妻屋根に白のラップサイディングを用いたシンプルな外観も印象的だ。人通りの多い周辺環境を考慮して、広めのガレージや中庭を設けてクッションスペースにした。少し高めの塀もプライバシーを確保するのには十分だ。
二人の生活のためのほとんどの機能を1階に集約したのは、将来を考えてのこと。
2階には帰省してきた子どもたち用の部屋を用意した。
いつもは夫婦二人、1階でのんびりと。時には家族が集まって。
家じゅうに響き渡る声に幸せを感じながら、二人での穏やかな日々もいいなときっと思うに違いない。




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