Shiga A邸

竣工年月 2019.09

外には閉じていても 小さな二つの中庭が光を運ぶ

外観から室内を想像できないことも、家の楽しみなのではないかと思う。

間口を敷地いっぱいに取った外観で、開いているのは、家の中へと続くアプローチと、正方形の小さな窓が足もとに一つだけ。黒色の壁はややそっけなくも見えるくらいだ。

ここまで潔く外部に閉さしているのには、家の立地条件が関係している。隣には工場、もう一方に道路。人工物に挟まれた敷地において、プライバシーを守ろうとした結果だ。

そんな外観からは想像できないほどに、室内はとても明るい。

アプローチの先にある中庭は、キッチンやリビングにまで光を届けてくれ、浴室横のバスコートは、浴室だけではなく和室にもやわらかな陽光を注く。
どちらも広いスペースではなく、ささやかな存在。
だが、この家を心地よくするのにはかせない大切な要素だ。

もう一つ、触れておくべきことがある。それは“つながり”。

全体を覆う勾配天井は周囲に馴染み、このまちの景色をつくる。

そして、家の中では同じく勾配天井が部屋と部屋とを結びつける。
決して違和感なく、自然に外も内も結ぶ。これも、心地よさを生む理由だ。

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